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左側面 |
裏面 |
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遠景
この道標は角柱で背が高く、5基の供養塔の真ん中にたてらています。正面上部に大日如来の坐像が刻まれ、その下に「たきふどう尊・まきのおくわん音・これより左え」とあり、この金剛寺の脇を流れる石神井川(音無川)の下流にある正受院への道を示すものと判ります。
大日如来坐像の右に「この石えはり札堅無用」と刻まれてるのは、この道標が千社札講が禁止された寛政10年(1798年)の前年にたてられているので、その講の盛んだった事を窺がわせます。
又向かって右側面に「水起(き)よき滝の川上たずね見よ・南無阿弥陀仏を道の志るべに」と和歌が記されているのも、道標としては大変珍しいものです。
同所には他から移されてきた「岩屋弁財天道道標」があります。
かつて都電の線路際にあったものを、ガードレール設置の折移されました。
「岩屋弁天道」と刻まれた文字はかすかに読みとれますが、約300年前の年号や、これをたてた滝野川村の人々の名前は、現在は肉眼では見えなくなっています。
松橋弁財天とも呼ばれる岩屋弁才天は、金剛寺の裏の崖下の洞窟内にあったもので、「弁財天像は弘法大師が彫ったものである」との伝説があります。
石神井川はこの辺りで幾曲がりもの渓谷美を成し紅葉の頃は大層見事で、当時は弁財天へのお参りを兼ねた行楽の人々で賑わったと、伝わっております。
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